貴女はこの生の出来事の多くを後悔している、とおっしゃいますね。しかし一方で、改めてやり直したくはないのだけど、とも言われます。
それはつまり、貴女の出来得る限りのことを、貴女はやりきってきたということなのではないでしょうか。本当に後悔しているのなら、時間を巻き戻してでもやり直したいと感じるのが人情です。
では何が悪いのでしょうか。貴女はこうして恵まれて、愛されて、守られているのに、どうしてこんなにもつらそうに生きているのでしょうか。なぜ後悔する必要すらないようなことを思い返し、鬱々としているのでしょう。
それは、貴女が貴女を幸福でいていいと、許していないからです。誰よりも苦労し、誰よりも努力した人間だけが、幸福な人生を送って良いのだと決め込み、貴女ご自身は幸福に値するだけの努力をしてこなかったと、昔を思い出しては常に自らを断罪しているのです。
貴女は幸福であって良いのです。
いいですか、「努力しなくても、幸福になって良い」。そのことを忘れないでくださいね。努力しようがしまいが、幸福も不幸もやってきては遠ざかります。けれど貴女が「努力が無ければ何もかも無価値」と断ずる限り、貴女はいつまでも幸福を享受できません。どうかそんな悲しいことは、もう止めてはいただけませんか。
俺たちはいつだって、貴女が幸福に笑っているのを見ていたいのです。
5/15/2024, 2:09:17 PM