惰眠

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微熱

君がそばにいると、なんだかわたしは変になる。
かすかな熱が体内を駆け巡った。やがて落ち着くと、じんわり広がり溶けていく。木漏れ日に照らされ、心地良さげにまどろむ君から、目が離せない。

君がそばにいると、いつもわたしは熱をだす。
頬に耳元、首筋までもを赤く染めあげる。林檎みたいになったわたしを、ふふっと笑って撫でてくれた。君は涼しい顔をしているのに、わたしだけなんてずるいよ。

この熱に、君も侵食されちゃえばいいのに。ずっと一緒にいられるから、はやくふたりで溶けちゃいたい。

11/26/2023, 4:12:03 PM