2人きりの生徒会室。
書記である1年の俺と、生徒会長である2年の先輩。
俺達は先ほど終業式を終え、来年度に向けて生徒会室の整理を進めていた。
「先輩ってなんで生徒会入ったんですか?」
「内申点」
先輩とは半年前の生徒会選挙が初対面だった。
その時はクールで冷たそうだな…と思っていたが、話してみると案外そんなでもないと知り、今では仲良くなった方だ。
しかしまだ半年の関係値では知らない事も多い。そう思ってなんとなく投げかけた質問。
返ってきたのはあまりにもドライな回答だった。
「…さすがにもうちょっと綺麗事で返ってくると思ってたんですけどー?」
「でも実際そんなもんじゃない?キミは学校の役に立ちたい〜生徒の模範になりたい〜って理由で入ったの?」
「いいえ、全く」
「ほらね」
即答した俺に対してくすくすと笑う先輩。
クールな優等生を貫いてる先輩が年相応の女の子のように笑うもんだから、一瞬見とれてしまった。
学校の代表で先生や生徒から頼られる生徒会長も、ただの一般の高校生なんだと改めて実感する。
「でも生徒会長がそんなんでいいんすか?」
「いいんじゃない?どうせあと半年だし」
先輩が生徒会長でいるのはあと半年。
先輩がこの学校を卒業するのはあと1年。
長いようで短い。
本音を言うなら、先輩が卒業した後も…
「…俺、生徒会長目指そっかな」
「お、いいね。応援するよ」
「そんで先輩以上の生徒会長になって、私いい後輩持ったなぁ〜って先輩泣かせてやりますよ」
「言うねぇ」
温かい目で見つめてくる先輩。
年下扱いで俺の事なんて眼中にないんだろうけど、いつか絶対に見返してやる。
この半年、1年で、もっとあなたのことを知れるかな。
次に先輩に会えるのは生徒会で参加しなければならない新入生の入学式。
あぁ、半月後が待ちきれない。
3/12/2026, 2:02:41 PM