お題:優しくしないで
4月はあっという間に過ぎ、今はゴールデンウィーク。
特に予定はなく、何もしない自堕落な生活。
とても良い休日だが、本当に何もせずこのまま休日までもが過ぎて良いのか‥。
もうすぐ夏。
そうだ、服を買いに行こう。
勤続年数だけは無駄に長い私。
なぜか4月の給与が上がっていた。
お金は心に余裕を生む。
通帳残高に浮かれ、連休のセールに浮かれ、
気がつけばこんなに着るの?と言われそうな程たくさん洋服を買っていた。
量より質だというが、大は小を兼ねるとも言う。
私はああ言えばこう言う性質だ。
とにかく、細かいことは置いておく−−−−
浮足立って帰宅し、戦利品でファッションショーを開催!夏といえばジーパン!
しかし、ズボンは足が短いのでジーパン生地のスカートを購入した。
スケスケふわふわな肩を少し出した、セクシーでガーリーなトップス。
スケスケなのをシースルーというらしい。
うん、夏っぽい!
可愛い服を着りゃ可愛くなるだろうという安易な思考で購入した1着だ。
可愛いオシャレ女の子の完成だ!
そのはずだった。
腕が肩袖のゴムで締めつけられ、今にもうっ血しそうになっている。
スカートも履いたはいいが、お腹が千切れそうな程に圧迫されている。
ウィンナーの先端のねじれ切れてる部分のような気持ちだ。スカートに殺される!
「どんな感じ〜?」
突如私の背後から現れたファッションショーの観客の声に心臓の音が跳ねる。
私の顔が青ざめているのはお腹のせいか、夫にこの身体を見られるからか。
時も夫も歩みを止めない。一刻一刻、一歩ずつ私に近づいてくる。逃げられない!
「おお〜〜可愛いお腹だね」
邪悪さなんて欠片も感じない笑顔で、私のお腹をぽんぽんと撫でるように叩く。
そうだ、ダイエットをしよう……。
5/2/2024, 3:51:28 PM