前略
眠りの森に迷い込んだ小鳥が、やわらかな夢の中で羽を休めるように、いまの貴方もまた、静かな国でお身体を癒しているところでしょう。
お加減はいかがでございましょうか。
さて、今宵はひと匙の元気を、
そっと貴方へお届けしたく筆を執りました。
白うさぎは小さな元気を落としてしまわれました。
ポケットの奥で跳ねては、時折顔を出して
「さあ、おいで」と手招きをいたします。
けれども、無理に追いかけてはなりません。
元気というものは、追えば逃げ、待てばそっと肩に留まる、気まぐれな蝶のようなもなのです。
たとえば、紅茶の湯気の中に。
たとえば、枕のやわらかさの中に。
たとえば、私がこうして綴る、言葉の隅に
こつん、と小さく潜んでいるものなのです。
どうか焦らないでください。今日はただ、静かにまどろみの国へ足を踏み入れてくださいませ。
紅茶の湯気の中で、時間は逆さまに歩きだし、
痛みは笑い声へと変わっていくことでしょう。
そして、もし夢の途中でお目覚めになりましたら、
思い出してくださいませ。
遠く離れていても、私は貴方のそばで、
「だいじょうぶ」と何度でも囁いておりますことを。
私の願いはひとつだけ。
貴方が明日、ほんの少しでも軽やかな心で、
「おはよう」と呟けますように。
貴方の明日へ転がるその小さな元気が、
やがて大きな笑顔になりますように。
貴方の回復を心よりお祈り申し上げます。
草々
4/3/2026, 11:41:55 AM