束の間の休息。
僕にはちょっとでも必要だと思う。
さすがに僕は自分でも頑張りすぎだなと思う、
けど、みんなが僕を求めている声がするんだ。
僕はヒーロー。
自分を犠牲にしてまで、守らなければならないんだ。
ヒーローっていうのは、それが美しい死に方らしい。
助けても文句は言われて、
助けれなくても文句は言われる。
もうやめてくれよ。
もうやめたいよ。
僕は、普通に人間だし、休みたい。
四六時中勝手に暴れ回らないでほしい。
また僕を呼ぶ声が聞こえてきた。
深夜だって言うのに。
でもこの道を選んだのは僕だ。
ああ、なんでこの仕事を選んでしまったんだろうな。
僕には、元々救えなかった人がいた。
中学生の時、同じクラスだったあの子。
女子グループに虐められていたのをひた隠しにして、
耐えて、耐えて、
そして、壊れてしまった女の子。
僕は彼女が好きだったのに、
僕は見ていたのに、見なかったふりをした。
僕はそこで助ける勇気がなかった。弱虫だ。
彼女が死んだ時さえも、
だって、他人だから。なんて言って自分を正当化しようとした。でもそれを僕自身を許さなかった。
昔も同じ、声が聞こえる。
なんで助けなかった。お前のせいだ。
お前のせいだ。お前のせいだ。お前が悪いんだ。
お前が、死ねばよかったのに。
そうか、休む方法があったじゃないか。
いつまでも呼ばれない。声も聞こえない。
そんな方法が。
僕は彼女と同じように、
屋上に登って、
飛び降りた。
10/8/2024, 11:10:41 AM