過ぎ去った日々
窓の外、冬が終わりかけた春との狭間のこの日々に咲く黄色く香しい花を見ると思い出すのだろう。
何もなかったけれど、全てを持っていたあの日々を。隣国から逃げて、差別と偏見に塗れたこの国へ来てから、幼馴染に誘われて入った木陰で細々と各々の知見を語り合った。彼らはそれで十分だったのに、どこから間違ってしまったのだろうね?
閃光、花火。
散りゆく輝かしい翼。
空虚で、どれほどのものをもらっても満たされない。
空っぽになり。
翼はそこにあったのに。
人の死は二度あるという。
かつての友たちは、もう戻らないが、同時に彼の翼でもあるのだろう。彼の中では永遠に友として生き続ける。
3/9/2026, 10:59:01 AM