ほむら

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二人で帰ろうとしたら、突然の雨に降られてしまった。傘も持っていないし、どうしようかとデパートで雨宿りしながら考えていた。

「少し待っていてくれませんか?」
「うん、いいよ」

そう言って、何かを思いついたような彼は店の中へ向かっていった。入口で少し待っていると、彼が大きめの傘を買って戻ってきた。

「わざわざ傘買ったの?」
「はい、ちょうど買い換えたかったので」

さぁ行きましょう、と手を引く彼と外へ出て、相合傘をしてもらった。買ってきた傘はかなり大きめで、相合傘をするには丁度いい大きさだった。

「もっとこっちへ寄ってください。大切な貴方が濡れてしまいますから」

そう言って、彼は私の肩を抱き寄せた。心なしか、傘もこちらへ傾けてくれている気がする。これじゃあなたが濡れちゃうよ、と声をかけても貴方を守れればそれでいいんです、と返されてしまった。そんな紳士的な彼に惚れ直しながら、もっとこのまま歩いていたいと思ってしまう私だった。

テーマ「相合傘」

6/19/2024, 10:30:57 AM