NoName

Open App

肌寒い朝にセーターを着て、家を出ようとするあなた。
寝ぼけ眼の私の頭を撫でて優しくキスをした。

外は寒いのに、こんなにも暖かい朝をくれるあなたに
「行ってらっしゃい」と声をかける。

「行ってきます」と笑顔を残して扉が閉まった。

あなたがいなくなった部屋は、暖かいのに私の心は少しずつ冷たくなっていく。

どれだけの優しさを貰っても、

私はあなたの恋人ではないのだ。

11/25/2024, 8:10:31 AM