水の上でプカプカ浮かんでみると、空が迫ってくるのがこわいので、どうにか目を閉じてそのまま眠ってしまいたいと願う。けれどそういう時に限って簡単に意識を手放すことはかなわず、苦しみながら真っ暗闇な脳みその中で暴れまわっている。それでも耳の真横を水音がかすめていくのに集中していると、いつの間にか眠ることができた。自分の身体はいまだ水に浮かんだままであった。
11/3/2024, 6:11:04 AM