27(ツナ)

Open App

閉ざされた日記

それは山奥の誰も知らない廃墟にひっそり置いてあった。
子供の頃、色んな所を探検するのが好きだった。
子供の勘なのか何か察知して俺は躊躇せずに草むらの中へ入っていった。
誰も入ったことがないのか草はまっすぐ伸びて必死に掻き分けて進む。
まるで、誰かに誘われているかのように足がどんどん前へ進んでいく。
かなり歩いて、気づくと森の中にポツネンと佇む古い洋館のような建物を、見つけた。
しばらく眺めていると、2階の窓に人影を見た。
俺は少し怖く感じながらも建物の中へ入った。

「おじゃまします──。」
小さく呟いて忍び足で人影を見た2階へ向かう。
洋館の中は静まり返り人の気配は全くしなかった。
机の上に1冊の鍵付きの日記を見つけた。
すぐ真横に日記の小さな鍵が置いてあったので開けて中を見てみることにした。
【私と同じくらいの男の子が来た。お友達になれるかな?ずっとひとりで寂しかった。一緒に遊びたいな。】
日記には今日と同じ日付と短い文章だけが書かれていた。
好奇心に狩られた俺は置いてあったペンで日記に書き込んだ。
【初めまして、僕と友達になろう?】
俺は無意識に日記を閉じて鍵をかけて、気づいた時にはいつの間にか家に帰っていた。

1/18/2026, 10:44:49 AM