「バカみたい」
「わたしは、おおきくなったら、くにのために__」
またこの夢かと、大きくため息をつく。
目の前には己の幼い頃の姿。
目を輝かせ、曇りの一つも見せぬ瞳が今の私を逃さない
子供とは時に残酷なまでに純粋なものだと思っている。
夢を追いかけ、呆れるほどに自分の夢を叶うと信じて疑わない。
「…なぁ、わたし。おおきいわたしはくにをすくえた?」
ニコリと笑う。
左目は殴られてできた青あざ、右足は折られ、まともに歩けもしない。
「…バカみたいなことを聞くな。不快だ。」
目の前にいる子供の頭を右足で思い切り蹴る。
足に嫌な感覚が残る。
子供は頭から血を流し、目の焦点が合っていない。
夢から醒める。気分が悪い
3/22/2024, 2:17:08 PM