とある恋人たちの日常。

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 今日は恋人をエスコートして夜景の見えるレストランでディナーの予定だ。
 昨日の中秋の名月にふたりとも仕事で、のんびり月見をする余裕もなかった。家に帰ればふたり揃って疲労に負けてベッドにダイブする程だったのだ。
 
 朝になり、昨日が中秋の名月だったことをニュースで知ったふたり。そこで青年は彼女に提案した。
 
「折角なら、ちょっと良い服を着て大人のデートしない?」
「え、いいですね!」
 
 予想外にノリノリで了承されて今に至る。
 
 そして、彼女は大人のデートをする時の服がないということで、「準備します!」と出かけてしまった。
 
 普段から洋服を選ぶのが面倒くさいと、家ではパンダの着ぐるみで過ごしている彼女だ。
 今日のデートは精一杯のおめかしをしてくるだろうなと想像すると、青年も心が踊った。
 
 普段は、家でのんびりとしたデートや、運動するアグレッシブなデートが多い。だから今日のようなシックなデートは楽しみで仕方がない。
 
 女性は支度に時間がかかる。しかもその時間は青年のために綺麗になってくれるとの事で期待に胸を膨らませてしまう。
 そして時間が空いた青年は、お店の予約ることにした。
 
 どこのお店に行こうかなと、色々調べている時に思い出したのは、昨日の中秋の名月のこと。そして本当は今日が満月だという事。
 
 青年は夜景と月見、それと食事が楽しめるところを探し始めると、いいシチュエーションのレストランを発見した。そしてメニューを確認すると和風のデザートも用意されていたので、速攻連絡をとって予約をした。
 
「早く夜にならないかな……」
 
 青年も夜に着ていく服を選びながら、彼女とのデートに想いを募らせた。
 
 
 
おわり
 
 
 
一二五、夜景

9/18/2024, 11:53:45 AM