ななせ

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愛されたい。
いや、違う。求めているのは愛じゃない。
誰かに必要とされたい
生きていい理由が欲しい
それを愛だと勘違いしているだけだ
もちろん愛も欲しがっているのだろうが
本当に欲しいのは愛じゃなくそれを与えられている意味だ。
生きる意味なんか無くて良いと言う奴は幸福だ。
きっと、今まで一度も死にたくなったことなんか無いんだろう
湯船に浸かって、一息吐いた時。
シーツに包まって、瞼を閉じた時。
意味もなく生きていることに疑問を持ったことなんか無いんだろう
愛はそんな思考をいっぺんに無しにしてくれる
誰かに愛されているから
自分が死んだら誰かが悲しむから
そういう事実が、生かしてくれる
誰かを愛しているという事実が、自分の生きる意味になる
依存だ。
依存だけれども、そうして生きるほかに
私は生きる術を知らない。
私の生き方は肯定されるものではない。
ただ、それは表立ってのことだ。本当は、みんな依存して生きているのに、それを知られるのが怖いから隠して生きているのだ。
母性本能だって、依存の一種だと考えている。そうでなければ、あんなものは狂気に違いない。
死にたいのに死ねない、深層心理で生きたいと思っていることすら認められない自己嫌悪に苛まれたこともない、
そんな人間の言うことは往々にして薄っぺらい
ただ、言葉に騙されるようならまだマシな人生だ。中途半端にひねくれて、物事を斜めに見るせいで、嘘に気付いてしまう。
しかも頭も悪く技術も持たないそのせいで、それを打開することも叶わない。
だから愛されない
だから愛せない
何の意味も無い人生
むなしい、というよりも、
愛されたいなあ。


お題『愛を叫ぶ』

5/12/2024, 2:56:43 AM