私の隣にあなたがいる。
あなたの隣に私がいる。
雲が赤黒く渦巻く闇空の下、煮えたぎる溶岩の中を横切りその身を焼かれても、針の山を歩いて足から赤い血を流しても、そこにあなたと二人歩いていけるならそれは天国かもしれない。
私の隣にあなたはいない。
あなたの隣には私がいない。
穏やかな雲が流れる青空の下、春風に吹かれて揺れる一面のポピーの花畑の中を横切り香りをかいでも、小高い丘の上まで裸足で歩いて柔らかい草を踏みしめても、そこにあなたがいなければそれは地獄なのかもしれない。
天国と地獄
5/27/2023, 12:25:50 PM