それでいい。
僕がそう言うと、彼女は不快という色を隠さずに自分で描いた絵と僕を見た。
何がいけないのだろう。
期限は設けていない、ただの口約束だった。
ただ、側にいて作品ができあがっていくのが見たかったのだ。
だから、彼女の求めるものがどこにあるかなど、僕には興味がなかった。
彼女は完璧な作品を作りたかったらしいが、僕が求めていたのはその過程だ。
彼女の求めるものに対する真剣さ、足掻き、一部に対する満足な表情。手や目線の動き。すべてがそれ「で」いいのだ。
そのすべてのまま、君よ。
変わらないで。
4/5/2024, 2:26:36 AM