腐女子

Open App

《heart to heart》 ※ゾンビギャグ※


今日のお題はheart to heart、腹を割って話す、みたいな感じか。

腹割るというか、もう腹の肉なくて骨見えてんだよね、俺っちゾンビだから。

腹を割って話すために隣のゾンビの墓を叩いて隣人ゾンビを起こす。

「おい、なんか腹割って話そうぜ!」

隣人ゾンビが土の中から、のそのそと這い出てくる。

『特になんもないけど、強いて言うならお前の腐敗臭がきつい』

「はぁ!?それ俺じゃなくて、お前の左隣の墓のやつじゃないの!?」

「ていうか、すでに鼻腐って取れてんのになんで臭うんだよ!」

隣人ゾンビは自分の鼻を触りながら、『あ、ほんとだ』と宣う。

『ごめんよ、気のせいだったかも〜』

俺は隣人ゾンビに腹を割った話という名の愚痴を話す事にした。

「そもそもゾンビって娯楽がなさすぎるんだよなー、人間驚かすしかする事ないって、つまらなすぎる」

『あ、いい事思いついた!』

隣人ゾンビが指をパチっとならそうとしたが、腐った肉が崩れたようなズルッというようなグチャっというような音がしただけだった。

『おいら達の体にウジついてるじゃん、そいつらでオセロでもしよーよ』

「いや、そもそも動くし黒はどうすんだよ!」

『蟻とか、、』

「そっちも動く!あと小さすぎる!」

隣人ゾンビに呆れる俺。

『健康的に走ってみる?』

隣人ゾンビが落ちかけている目を眼窩にはめながら言う。

「いやいやいや、俺たち遅いじゃん、映画とかだと動きめちゃくちゃ早いゾンビとかいるけど、俺たち昔ながらのノロノロと動くゾンビじゃん、しかもゾンビが健康とか意味わからん」

俺は隣人ゾンビにツッコミをいれる。
 
「あー、もうそろそろ朝かぁ、、またな、おやすみー」

『うん、おやすみー』

ゾンビの世界は今日も平和だ。

2/5/2025, 1:55:10 PM