夏子

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目を閉じると西の空からモクモクと
「入道雲」が湧き出てくるさまを思い出す
子供の頃は毎日夕方になるとスコールが降って昼間のカンカン照りだった土地が勝手に冷やされた…
夜にはひんやりとした風に吹かれて
うちわ片手に縁側に座る…
しばらくすると、近所の人もあちこちから集い「暑かったね〜」なんてお互いに
一日の労をねぎらったもんだ…
昭和の時代は今から振り返っても本当に
平和な時間だったと思う。
便利な時代と引き換えに、室内に篭り
適温に冷やされた環境で毎日必要最低限な
人と会うだけで余り会話もなく終わる…
人の生き方も変わったが、空模様もすっかり変わってしまったのか久しく「入道雲」
などと遭遇する事は無くなってしまった。
また昔のように自然が上手く回って
良い環境を与えてくれる日が戻る事を願いたい…

6/29/2024, 11:23:06 AM