ミナ

Open App

それは就職してすぐのことだった。

慣れない環境と長い通勤時間、不規則な勤務シフトに体が付いていけずにノイローゼになった。

美味しいご飯はも喉を通らず、日に日に体重が減っていく。
一人になると、知らぬ間に涙が溢れて止まらない。

何とか良くならないかと、いろいろな本を読んだ中に

「つらいときこそ、ポジティブな言葉を唱えよう!」

というのがあった。
それもそうだと思い、毎日、呟いた。

―俺は出来る
―俺は大丈夫

結果――。
呟く度に、出来ていない現実・大丈夫じゃない現実を実感してさらに落ち込んだ。
最悪だった。

別の本の
「どん底まで落ちたら、あとは上がるしかない」
という言葉で持ち直したが、"うつ傾向のときの頑張れ!は逆効果"を実感した出来事だった。

#最悪

6/6/2024, 11:30:27 PM