題名:ささやかな約束
「─────って約束してくれる?」
「いいよ。」
「そういや知ってる?」
「何?」
「忘れるって漢字は、心を亡くすって書くの。良く考えて作ってると思わない?」
「忘れるの漢字くら知ってるよ。何が言いたいの?」
「それはね、」
君は耳元でささやいた。
「いつか君も、私も約束も忘れてしまうんだろうなってこと。」
あの時の君と約束した。
「一生私を忘れないって約束してくれる?」
と。
それはとても簡単だった。
だけど僕は君の名前を思い出せなくなった。
本当に、心から亡くなってしまったのだろう。
君という存在が。
11/14/2025, 11:38:57 AM