1月1日の朝。モコモコに着込んだ私は、自宅近くの海岸へ来ていた。砂浜から見える水平線は、少し赤く光っている。もうすぐ夜明け。初日の出だ。
周囲には、私と同じように初日の出を見ようとやってきた人々がチラホラと。カップルや家族で来ている人たちも居る。皆、水平線に注目していて、会話の声もポツポツと聞こえるのみ。波の音が穏やかに鳴っている。
水平線はだんだんと赤から白へ近づいていく。やがて一筋の光が輝いて、眩しい太陽が顔を出した。
とたんに薄暗かった世界が黄金の光に包まれる。日の暖かさを感じる。胸の奥からグワーッと大きな何かが込み上げてきて、未来への不安なんて、蒸発するように消えていた。
新しい年の、新しい朝だ。明るく輝く朝がきたのだ。
1/2/2025, 5:58:07 AM