『君と最後に出会った日』
君と最後に会ったのはいつだっただろう。僕は君が大好きだった。でも、突然姿を消してしまうなんて…いつだって僕はひとりぼっち。でも君がそんな僕を変えてくれた。授業中に君を見つめるのが僕の日課。でも君は気づいてないよね?放課後君は必ず僕のところに来て優しく微笑みかけてくれる。その時間が僕は大好きだった。でもある時突然胸が苦しくなって僕は動けなくなってしまった。あれから3日もたって僕は意識を取り戻した。でもその世界は僕の知っている2年3組の教室ではない。真っ白のとても綺麗なところだった。すると、なんだか声が聞こえる。それは苦しそうに泣きじゃくる君の声だった。君の暖かな手の温もりが伝わってくる。土を掘るようなざくざくとした音。すると急に冷たくなり、パラパラと土が被せられる。そうか僕は死んだのだ。僕は教室の後ろで飼育されていたザリガニ。クラスのみんなは僕のことを怖がって近づいてはくれなかったけれど君だけは違った。毎日毎日僕のお世話をしてくれてた。僕はそんな君が大好きだった。今までありがとう。そして、さようなら。
6/26/2023, 11:07:41 PM