Kohr

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ある古い書物の一節にて。

私の名前はシトリン・ピクライト。

隕石学者だ。隕石を求め、世界各国、大陸を股に掛けて隕石を見つけてきた。

ある日、シルク大陸の国で隕石が多く降る国に泊まった時だ。

これは初めての経験だ。その日は高熱に侵されてしまい、寝ていた。
水を飲もうと目を覚ますとそこには宝石や隕石、岩石に囲まれた世界にいた。

私は恐いという感覚と冒険心を擽られる。

この世に全ての宝石や石が揃う場所は絶対にない。凄く綺麗な場所だ、私は歩きながら観る。
紅い翡翠や、綺麗なダイヤモンド、その他もろもろ……

「なんて素晴らしい場所だ。」と、アレキサンドライトを触った瞬間、本当の世界で目を覚ました。

高熱は下がっていて、体のだるさも無くなっていた。

元の世界だ、見慣れた部屋。あの世界はもう見ることはなかった。昔の文献を見つけた、言い伝えではこの世のどこかに全ての岩石や宝石が世界を囲む場所があるという。
私は探したが、もう見つけることもみることもなかった。


ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー

7/10/2023, 11:00:51 AM