太陽が沈み月が登る。
昼間には嘘のように照りつけた陽の光は無くなり、残酷で優しい光が照らす夜が来た。
仕事でミスをして消えたくなった。
家に帰っても何も出来ず自分が何も無いことが嫌になった。
SNSで見た知らない誰かの成功を妬ましく思った。
そんな自分に絶望した。
日中は忙しさに飲まれ苦しみ、日が沈めば自分の人生を悔やむ。
なんとも生産性のない時間だ。重ねた月日は自分の経験や自信にはならず、自分の失敗と後悔に。
今更悔やんでも変わらず、自身を変えることにも怠惰と恐怖で動けない。情けなくて涙が出る。
死んだように眠り、染み付いた規則正しい起床が私に苦しみを運ぶ。
今日もまた己を罰せんと朝が来る。たまには休んで私に幸せでも運んで頂きたいものだ。
私を幸せにする王子様は迎えに来るための白馬を逃がしてしまったのかまだまだ現れる気配がない。このままでは迎えも来ないまま白骨死体である。
私の気持ちも知らずに朝から元気に蝉が鳴き始めた。
来世は蝉にでもなろうかしら。
9/13/2024, 1:52:26 PM