たまには、ドライブに出たい。
田舎の良いところでもあるが、滅多に混雑にも出会わない。まあ、混んでいそうな場所とルートを避けるからというのもあるけれど。
私の街からは、海でも山でも、あるいは丘陵地でも、車で気軽に行ける。何処も似たような所要時間だ。
上の子どもが幼児だった頃、私は面白くないことが積み重なると、「5分だけ家出するよッ!」と子どもを連れて出かけた。移動時間は家出に含めない。だから目的地に着いて5分だけ滞在して戻る。それでも総時間はせいぜい1時間半程度。要は運転してストレス解消だ。安全運転だ、心配無用。子どもも乗せてるし。
新車購入は2回したが、いちばん重要視したのは「運転して楽しいかどうか」だった。若い時は身軽だったなぁ…。
免許をとって最初の車は、父が余していたラリー仕様車だった。ドッカンターボ・自動車高調節、でっかいインタークーラーが最前部についていた。とても楽しい車で、相応にやんちゃもした。ラリー車らしくね。いつもボンネットに猫の足跡がついていたけど、それもチャームみたいなものだ。実際、なるべく洗わないで猫の足形をお守りにしていた。山中の崖道でカウンターをちゃんと当て、ナビもケータイも普及してない時代に自分がどこにいるのかわからなくなった林道で、時刻と太陽の位置と自車の走行記憶で正しく帰還する選択ができた。その時は燃料ゲージに残量警告ランプが点灯してたから、シャレにならないピンチな状況だった。猫の足跡おすすめである。
海沿いの道をひたすら、白い風力発電プロペラが回る青空の下を。鹿の動向に注意をはらう峠道の紅葉のあいだを。人っ子ひとりいない、地平と空ばかりの見える農道の丘のまっすぐな道を。ウィンドウ全開で走るのが心地よい季節に、またドライブしたい。認知能力と反射神経があまり衰えないうちに。
しかし燃料が高値だぞなもし。むぅん…
3/5/2024, 1:21:53 PM