消えてしまいたくなる夜がある。誰か耳を塞いで、目を隠して、私を抱きしめて。1人になるのが辛くて、でも誰か居るのも苦しい。生きるのに向いていない。誰にも頼れないから、幸せな記憶に思いを馳せる。1人で血と涙に塗れながら、やがて来たる夜明けを待つ。周りの見えない夜に溺れて、朝日を探す。不安を砕く白い塊を冷たい水と共に飲み下す。融けるように夜中の冷たさに沈む。そしてきっと今日も、目覚めるころには静かな夜明けが待っている。
2/6/2025, 2:52:17 PM