万点

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       「寒さが身に染みて」

私は放課後に、誰もいない廊下で
片思いの彼に告白をした。
期待した後、返ってきた言葉は「ごめんなさい」。

その日の帰り道はほんとに寒さが身に染みた。
冷たい棘が身体に刺さるような状態だ。
期待していた自分。浮かれていた自分の、姿を思い出すと余計に身体が痛くなる。

呼吸をするたびに肺は冷たくなる。 
それなりの温かさがあるであろう、涙も冷水に変わっていた。ほんとに、期待して浮かれた自分を責めてしまう。

でも、この記憶もいつかは上から幸せで塗って記憶の中で隠してくれるだろう。

1/11/2024, 1:26:21 PM