とある恋人たちの日常。

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百、やるせない気持ち
 
 彼女はベッドの上でうさぎのぬいぐるみを抱きしめて横になっていた。
 同棲している恋人とは、もう一週間も会えていない。
 
「あと一週間か……」
 
 愛しい青年は仕事の関係で二週間、出張に行っている。そして、今日で折り返しだ。
 
 一日目は、これから頑張ろうと思えた。
 
 二日目も、まだ大丈夫だと思えた。でも心が乾いているような気がしたけれど、それを見ないようにした。
 
 三日目は、気がついたらため息をしていると、社長から指摘された。
 
 四日目は、ご飯を食べても美味しいと思えなくなっていると気がついてしまった。
 
 五日目は、寂しくて向けが締め付けられ、風呂場で頭からシャワーを浴びながら涙を零した。
 
 昨日は……どうだったか彼女は覚えていない。ひとりでいる事実が嫌で、早く寝てしまったのだ。
 
 彼女はベッドにうつ伏せになって、うさぎのぬいぐるみに顔を埋める。すると目が熱くなった。
 
「寂しいよ……」
 
 
 
おわり
 
 
 
百、やるせない気持ち

8/24/2024, 1:00:14 PM