夜宵

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息を吸う

息を吐く

息を吸う

息を吐く


私は今日も生きている。

私は今日も息をする。

それは当たり前であり、当然の事。

それは、指命であり、義務。


そう、生きるという事は、当然の、当たり前の事なのだ。

出来て当たり前、それが出来た上で何かを為せと世界は言う。

生きて、社会というグループになにか貢献せよ、と。

それが私の、世に生きる人の勤めでありそれが善だと世界は言う。


果たして、これは善なのだろうか。

果たして、死ぬことは悪なのだろうか。

果たして、息をするだけの人間は無能なのだろうか。


私が息をすること、生命活動を続けている事。

これは当然の事なのだろうか。

出来て当たり前の事なのだろうか。


生きるという事は、当たり前ではない。

生きる事は、とても凄いことを成しているという事では無いだろうか

辛い事、悲しい事、嬉しい事、楽しい事、

全ての感情を受け止め、それでもなお生き続けるという行為は、

当たり前にできる事などでは無い。


生きながら何かを成せと世界は言うが、

生きていることが、大きな事を成し遂げている事に皆は気付かない。

何かを成し遂げようと奮闘し、

何も出来ないと己を呪う。

だからこそ私は言ってやりたいのだ。


生きるという行為こそが、重要なのだと。

生きているだけでも偉いのだと。

死という行為を選ばない貴方はそれだけで立派な人間なのだと。

その認識こそが私達にとっての当たり前なのだと。


自分らしく生き、自分らしく死のうと奮闘する私は、貴方は、

この世で1番美しい人間なのだ。

世の中このくらい図々しく生きても罰は当たらない。

この世は千差万別の人がいて、

それぞれが1番であり、唯我独尊なのだ。

7/9/2023, 11:40:44 AM