灰汁

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眠る前、すごくそわそわしていたのを思い出す。起きて枕元のプレゼントを探す瞬間が大好きだった。

サンタさんが来るのを待ち構えるために起きようとして、「夜更かしする子のところには来ない」と脅されたのも懐かしい。

プレゼントがもらえて、ケーキが食べられて。なんだかみんな楽しげで、街はイルミネーションで彩られて──視野が狭かったのか、それとも純粋だったからか、クリスマスが楽しみだった頃の話。

あの頃の自分の、新鮮さに満ちた視界や、些細なことも全力で喜べた豊かな感受性は失われてしまった。人はきっとそれを成長と呼ぶけど、なんだかそれが無性に惜しく感じられる夜。もうすぐ朝が来る、咎めてくれる人はいないけど、明日のためにも夜更かしもほどほどにしなければ。

12/24/2024, 4:46:41 PM