トト

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子供の頃は昆虫少年だった。

自然が豊かなところで育ったせいもあるが、愛読書は『ファーブル昆虫記』だったし、近所の野原や森の中で、昆虫を追いかけていた。

ジャン・アンリ・ファーブルは昆虫記で有名だが、子供向けの自然科学の本も書いていた。昆虫だけではなく、その他生き物や自然現象について、優しく詩的な文章で教えてくれた。

子供にとって、森羅万象はおもしろい。

野原や森にスコップを持って行き、少し土を掘れば、訳の分からない小さな生き物たちがウジャウジャ蠢いている。

ミミズが、枯葉を食べて分解する、その排泄物によって無数の微生物が繁殖する、微生物を求めて小さな生き物たちが集まる、さらにそれらを食べようと集まる捕食者たち。

枯葉は偉大だ。

大地は、土壌は、正に枯葉とミミズと微生物が作り出したものなのだ。枯葉がなければ、地球はこんなに美しい星にはなれなかった。

枯葉こそが本当に必要不可欠なものなのではないだろうか?

子供のころ、オタマジャクシをカエルになるまで飼い続けた事はないだろうか?その後は逃がしてしまいましたか?

小さなカエルにエサを与えるのは難しい。カエルは生き餌しか食べないが、サイズが小さ過ぎるカエルにそれより更に小さな生き物を探すのは大変だろう?

けれど私は簡単に解決出来た。プラケースを森に持って行って、微生物ごと土を入れた。極小さな虫も入っている。

後は小さなカエルを入れて、スプレーで適当な水分を保てば、案の定カエルは生きる事か出来た。(キリがないのである程度大きくなったら逃がしました)

大地は生きているのである。ファーブルと、ダーウィンから教えてもらったことである。

2/19/2024, 3:06:57 PM