ゆかぽんたす

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好きでもないのに青いカーテンにしたり、世話するの面倒くさいのに観葉植物置いてみたり。今までこんなにインテリアについて興味なんて沸かなかったはずなのに。なんでかな、手に取るものが自然とそういう類いのものばかり。
これはもう間違いなく君の影響だ。君が好きな色も、植物も何もかもを僕は覚えている。記憶は未だ、消しきれていない。
そんな簡単に忘れられるものじゃないって分かってはいたけど、まさか生活感の中にまで浸透していただなんてなかなか質が悪いとは思ったよ。これじゃ、忘れたくても忘れられないじゃないか。忘れたのは本来の僕の好きなもの。僕は本当は何色が好きだったか。どんな緑をリビングに置こうと思ってたのか。思い出せない。思い出そうとすると君の笑顔がそれを阻むから。こんなに優しい悪夢は初めてだ。僕はこの先もずっと君のことを忘れられないんじゃないか。いつか笑って話せるくらいになれたらいいな、くらいには思っていた。でも実際はそんな簡単な問題じゃなかった。こんなにも、君が僕の記憶の中に棲み着いている。これじゃいつまで経っても忘れられない。
否、君のことを忘れるのが怖いよ。

5/10/2024, 9:12:58 AM