人生の半ばを軽く過ぎてしまった。就職氷河期の世代である。過去を感慨深く振り返るには、まだ余りある。
本当に人生半ばなのか?
終幕があるのだけは確かなのだが。
終幕のその瞬間。
永遠に続くかのような絶望感と苦痛の類から解き放たれて、
幕を閉じるのだ。
喉元を過ぎれば あれほど痛い思いをしたというのに 喉を潤したくなるのだ。
「何もいらない」なんて気持ちに到底なれないのは、生きることを諦めていないから。
終幕の瞬間を心待ちにしているつもりが、何ひとつ片付ける気力も湧いてこないのだ。
いや。捨てられないのだ。
#何もいらない
4/20/2023, 12:29:25 PM