未央

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お題「眠れないほど」

隣で眠っている彼の背中を見つめる。
初めてのお泊まり会で、私らしくも無く、心臓が騒がしい。
彼の背中に、ぴとりと額をくっつける。

「んー…、どした?」

どうやら、私と同じようにまだ眠っていなかったらしい。
こちらを向いた彼が、今すぐにでも夢の中に入りそうな声で私に声をかける。
それだけの事のはずなのに、やけに嬉しい。

「ううん、なんでもない。」

明日の朝になったら、また暫く会えないなんて寂しい。
今のうちに沢山彼のことを堪能しておきたいのだ。
ぎゅっと彼の胸に顔を埋める。
私と同じ匂いに心を弾ませた。
ねぇ、眠れないほどに君を愛しているんだよ。

12/5/2022, 10:06:52 AM