たつみ暁

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限りなく透明に近いブルー、って小説があったよね。
昭和の時代にはセンセーショナルな内容で、瞬く間に話題になった。
それまでタブーとされたものを敢えて書いて、世間に反旗を翻す。昭和から平成に移ってゆく前の時代の、色々なものが混じりあった頃だったからこそ、注目を一身に浴びた作品だった。

限りなく透明に近いブルー。
それは透明なのか青なのか。
デジタルイラストが主流になって、果てしなく透明に近い描写をできるようになったけど、かつて水は青く塗るのが当たり前だった。
色鉛筆にも「水色」があるように。

水は水色で塗りなさい。肌は肌色で塗りなさい。太陽は赤でしょう?
昭和では固められて自由にできなかった概念。
「肌色」の名前すら無くなった今なら、太陽を透明に描くこともできるんじゃないかな。

2025/03/13 透明

3/13/2025, 10:43:41 AM