待ってて
よーい、どん。同時に始めた私たちは、時に抜かして、時に抜かされて。
どちらかが置いていくことも無く、またどちらかが置いていかれることもなかった。
このままお互い高めあって、そんなことを考えて。気づいたら君はずっと遠くにいて、私の足は止まっていて。
それでも、それに気づいたなら。きっとまた、走れるから。
だから待たなくていい。君はずっと先を行け。必ず追いついて、そのうち追い抜いてみせるから。
そう意気込んで走ろうとして、盛大に転けた。
………やっぱり、少しだけ待ってて。
2/14/2024, 9:52:37 AM