吸い込まれるような、淡い紫の瞳。
天女のように微笑む、桃色のくちびる。
白磁器のような、きめの細かい白き肌。
白い絹の羽衣に、紫翠と銀の装飾を纏う、綺麗な貴女。
「わが愛しき人よ。」
白魚の両手が、私の輪郭を包みこみ、
あなたは、私の目を覗きこむ。
『噫々、なんと美しいのだろう。』
私が知りうる、どんな女性よりも、貴女は女性らしい。
貴女は、礼儀正しく、気立ての良い、軸のある、洗練された女性。
貴女に惚れ込まぬ人など、この世には居ないのだろう。
「会いたかった。無事で良かった。」私の眼から涙が零れる。
零れた涙を、あなたは優しく手でぬぐう。
「わたしも、あなたに早く会いたかった。」
もう一度、長く抱きしめられた。
8/8/2024, 12:22:32 AM