タイトル未設定5
くそ… なんでこんなことに…
「…ね 綾瀬くん、家こっちなの?」
「…そ」
こっちじゃなかったら、なんでここにいんだよぉ。
「あぁ… 俺、ここ曲がるんで。ここがら走って帰るから、傘入れてくれて、ども」
こっちから行くと、遠回りなんだよなぁ…。まぁ、しょうがねぇ…
「あっ…!大丈夫!私もそっちなんだ…!」
…はあ?だる 今からでも本当のことを言うか…?いやでも…
「同じ方向なんだねぇ〜」
ニコニコしながら言ってくる。流石モデル。笑顔が上手い。
「そうだな」
八橋はずっと、モデルの仕事の話やら、兄は役者で、爽やか系とか言われてるけど、実はシスコンなんだよ〜wとか、いろんな話をしていた。
「ここ、俺ん家だから」
「あれぇ?遠回りじゃなかった?普通にまっすぐ行ったほうが、速い…」
チッ 気付かれたか。
「今日は、雨だから。遠回りなんだ」
適当な嘘をつく。
「へぇ〜 綾瀬くんって、そーゆー感じの子なんだぁ」
そーゆー感じってなんだ。イジってんのか。
「じゃーねー! 綾瀬くん…!」
「じゃあな」
挨拶を交わし、家の中に入ろうとする。
「っあ!」
入る直前、八橋が言った。
「ねね、学校でもさ、綾瀬くんに話しかけても良い?」
太陽のような笑みをパーっと浮かべて言った。こんな顔で言われて、断れる男いるかよ。
「…俺は別に良いけど。周りの奴が、こんな陰キャとモデルなんかが一緒にいたら、なんか噂されんじゃねーの」
「…うーん。そうかも…」
そうかもって、失礼な。
「じゃあ!お昼休みは屋上にー…は、駄目か。自殺未遂が起きたところだもんね。入れないか…」
僕のせいじゃん。
「図書室は!?去年はずっと、図書室行ってたよね。図書委員の友達の子が言ってたよー!」
「図書室なら…いんじゃね…?」
多分その時、僕は顔面か真っ赤になっていたと思う。でも八橋はとっても嬉しそうだった。
「じゃあ決まりね!明日、お昼休み、図書室集合で!!」
「おう。じゃな」
「じゃーね!」
…なんでだろう。今まで、憂鬱で最悪だった学校が、明日はとても、たのしみだ。
こんちゃ、向日葵っす。
今日は豆知識を紹介します。
綾瀬、いるじゃないですか。お気づきの方も
いらっしゃるかもですが、八橋と喋る時は【俺】
心の声?は【僕】なんですよ。
で、本当は僕系なんです。 八橋の前では強く
いたいというか?強がってる的な感じっす。
いつか八橋の前で【僕】って言っちゃって、
【僕】って言った!どっちが本当?
的なお話書こうと思いますぅ。
この話に関しての詳しいことは前の
お話をお読み下さい。
では、また明日ー。
5/19/2024, 10:41:42 AM