枯葉と言われて思い出すのは、実家の近くの道路の桜並木だ。
枯葉と言われ思い出すように、私はソレに良い思いではほぼない。
彼奴ら、いつもこちらを嗤っているような気がして……。
春には花弁をどっさり落とす、夏には毛虫をどっさり落とす、秋には落ち葉をどっさり落としてそれは冬まで(暖かな場所故に葉が落ちるのも遅いのだ)暫く続く。
そして風が吹くとそれらをこちらに押し付けるのだ。それはまるで「掃除してくれよ」とでも言わんばかりに。
こちらは庭の生け垣の椿、山茶花、金木犀の花殻の世話で忙しいってのによ!とでも言っておこう。
勿論、向かいの銀杏の木だってそうだ。
あいつらに至っては実もつけないからな!
まあ木に文句を言ったって仕方がない。
だから私がいつも彼らに言うのは決まってこの言葉だ。
「私が生きてる間くらいは、お前らも生きろ。私も、お前らも、しっかり花実を咲かそうぜ。」
2/19/2024, 10:30:03 AM