「君と出逢って、」
「お前と会ってから、俺の人生滅茶苦茶だ!!!」
何度も言われた台詞。
もう聞き飽きてしまった。
「それで?私はそれを言われてどうしたらいい?」
私は多忙だ。
この後も業務が山ほど残っている。
しかし、私は慈悲深い。
部下の”言い分”程度なら聞いてやろう。
「ははっ…!じゃあ、死んでくれよ!」
男は私の額に向けて、銃を構える。
興奮か、又は恐怖か。
銃を構える手は震えている。
「…はぁ愚かだな」
パンッ!
弾は放たれた。
そして撃たれたのは、私ではなかった。
「ぐ、あ……?!!」
男は苦痛で顔を歪める。
「動脈に当たったから、その内失血死だろうな」
既に男の下には血溜まりができている。
「くそっ、お前、嘘つきやがった、なぁ…!!」
「嘘?はっ、たわけが」
「私は”言い分”は聞くと言ったが、”要求”を聞くとは言っていないからな」
「っつ、ぐ、くそっが…。」
全く、つくづく浅はかで愚かなだ。
5/5/2026, 3:31:55 PM