22時17分

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花咲いて。
花は咲くもんだ。
咲かなかった花があるなら、それは花と呼ぶんかいな。と思ってしまう今日のお題。
つまり難しいから適当に想像の花を咲き散らかして逃げたい。

雪月花、花鳥風月とか、花は引っ張りだこだなあと思う。

雪月花を初めて聞いたのはどこのタイミングだろう。
何巻かは忘れたが、初期のコナンのマンガで「雪月花」を題材にした話があった。
知ったのはたぶんその時だ。
怪盗キッドが盗むんだか盗まないんだか。
刑事に化けて、化けられた刑事を日テレのバッグに詰めて、詰めただけでなく、マスクを被らされて。
やけに手のこんだことしたのに、結局盗まないんかーい、と思ったかも。

その時は、「雪月花」という美しい名前の持つ花があるんだなあと思っていたが、実際は別々のテーマで、どれも美しいよね〜、それを写し取った3枚の絵も美しいよね〜という奴だった。

花を含む自然物は、詩情というものがあるようで、僕はいまいちこの日本語がよくわかってないで本を読んでいた。
詩情を調べると「詩的な趣」
詩的を調べると「詩の趣」
詩ってなんやねん、と調べると、
「心に感じたことを言葉で表したもの」と出てきた。
正直言って、わからん。

もう少し調べてみると、「物体から出る芳香剤のようなもの」と出てきた。なるほど。
例えば同じ花があったとして、陰気なところに咲く花と、家中で咲く花があったとする。
両者の花の匂いは同じだけど、見る人によって違ったニュアンスがある。
花単体は変わらないけど、花の周りを見たら違う。
オーラと言うべきか、空気が違うというべきか。
その機微を観察者たる人間が汲み取って、言語化あるいは心情化し、文字を残したり、芸術品や創作に取り組むようになる。

同じ花の種類でも、時期や場所、背丈や葉の色合い、影の作り方、太陽に向けるツルなど、周囲に及ぼす影響は違う。
どうやら視覚的作用から脳に及ぼすまでの一瞬の間に、「物体から出る芳香剤のようなもの」を言葉という俎上に乗せ、第三者へ旅させることで、可愛い子には旅をさせよ的な感じで、喚起させていると。

「花咲いて」と書くことで、花が咲いたあと、何があったのか。
想像のありかを示す道しるべ的な役目をしているのかなって。その花の匂いに流されて、物語は始まるのかもね、と思ったりもした。

7/24/2024, 4:35:49 AM