たった1つの希望
シリーズ小説の続き。過去作は手直し中なのでタグ表記控えます。お題は無理矢理クリアm(__)m
「…はい今庭に出てます、痛みは大丈夫なんでついでに少し歩いていきます。」
外に出たついでにメッセージでやり取りをしていたトレーナーに通話で近況を報告する。病院の裏庭は静かで相手の細やかな気配りまでが耳から感じ取れた。こんな状況でも適切なアドバイスをくれるのだから感謝しかない。
「いえ来なくていいです、鼠入(そいり)の方見てやって下さい。それじゃあ…」
息を深く吸い込み、吐いた息で自分を落ち着かせていく。どうなるかもわからない自分より、今季成績の上がっている後輩に集中してもらった方が今は良いだろうと頭では分かっていても、どうしても気持ちが追いついてこない。
「結果出せよ鼠入―」
可能性の高い1つの希望に対し叫ぶように声を出せば、少しだけ楽になったような気がした。
(…あの木だよな)
頭を裏庭に来た本来の目的に切り替え、一番目立つ大きな木の前まで松葉杖を進める。軽く見上げた先にある窓の近くの太枝がそうだろう、よく見れば枯葉も一枚小風に揺れていた。枝先の葉がまだ在ることに安堵し動画モードにしたスマホのレンズを枝へと向けると画面の中に枯葉の姿が映り、こちらへ向かって手を振っている。
「くろちゃん」
その呼ばれ方には未だに慣れなかったが何故だが今日は救いのように聞こえてきてしまい、俺はすぐに言葉を返すことが出来なかった―。
(後書き。)
鼠入くんはいつか出て来る^^
これ本格的に前のやつ直さないと辻褄合わないな^^;
3/2/2026, 2:21:12 PM