以前、特別支援学校へ、遠足ボランティアに行った時、(今は特別支援学校という呼び方はしないようです)
わたしは、A子さんの車椅子を押す担当になった。遠足はバスで15分くらいの広い公園。地域のボランティアさんや、小学校のPTAボランティアさんも居た。
みなさん手際よく慣れていらして、わたしは車椅子の扱い方や、生徒さんへの話しかけ方などを教えていただいた。
いざ、公園へ到着して、車椅子を押す前に、A子さんにもう一度挨拶しようと思い、前に出て屈んで手を取ろうとすると、サッと手を払われてイヤイヤをする素振り。
嫌われてしまったかな…
と、思ってしまうと、
楽しい遠足が、気に入らない人に車椅子を押してもらうハメになってしまったA子さんに、申し訳ない気持ちになった。
A子さんは、小学4年生で、
わたしの息子は、当時中学生だった。
車椅子を押しながら、花が綺麗ねとか、気持ちがいいねとか、とにかくひとりごとのように、話しかけるでもなく声を出し続けた。黙っているよりいいと思って。
公園の芝生広場まで来ると、
ブルーシートが広げられ、生徒さんたちを車椅子から下ろし、好きな場所に好きなように休ませてあげる時間になった。
わたしもA子さんを抱っこして車椅子から下ろしてあげた。
軽い!!
女の子って、こんなに軽いんだ…
と、思った。
寝っ転がる?
と聞くと、イヤイヤしたので、
じゃぁ、
って、
わたしがリクライニングの座椅子みたいになって、そのままA子さんを休ませてあげることにした。
身体に力が入ってるな…と、感じたので、
「よっかかっていいよ」と言うと、
フッと力を抜いてくれた。
髪の毛からシャンプーのいい匂いがして、ご両親に大切にされてるんだな…と思った。
かわいい…
ツルツルでサラサラの髪の毛、
そっと抱きしめてあげると、
わたしも身体の力が抜けて行くのを感じた。
あんなに手足が細くて、
壊れ物みたいな儚いカラダを
抱きとめた事がなくて…
わたしは、
世の中を知らないょな…って、
A子さんの髪に頬を着けた。
つむじが、温かくて。
今年、
A子さんは22歳くらいだと思う。
わたしのことなど、
もー忘れちゃったかもな…
2025/01/16
昭和のアイドルは、
黒い涙を流してました!!
1/16/2025, 11:16:09 AM