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時計の針

『時をとめる少女』

未衣(みい)「ねぇ、時間止めたくない?」
私は教室の黒板の上の時計を見ながらぼんやりと言った。
夜(よる)「何?急に」
未衣「だって、あと3分もしたら先生が来て授業始まっちゃうんだよ」
夜「だから?」
未衣「時間止めたくない?」
夜「なんでそうなんのよ笑」
未衣「あっ!私いいこと思いついた!」
夜「どうせまた変なこと言うんでしょ、なに?」
未衣「よく聞いてね、ゴニョゴニョゴニョゴニョ」
夜「んー、いいかも」
未衣「じゃあ、やろ!、藤介!」
藤介(とうすけ)「ん?なに?」
未衣「黒板の上の時計取って!」
私はクラスで1番背の高い藤介に頼んだ。
藤介「なんでなんだよ」
未衣「いいから取って!」
藤介「わかったわかった、取りゃいいんだろ」
夜「未衣!やばいよ、もう先生来ちゃう!」
未衣「大丈夫!絶対間に合わせる!、それよりテープは?」
夜「これしかない」
未衣「あーもうそれでいいよ」
未衣、夜「藤介早く取って!」
藤介「人使い荒いな、ちょっと待て」


先生「もうすぐで授業の時間だ、急ぐか」
廊下を少し小走りで歩き、2年2組の教室か確認してから扉を開けた。
夜「早く!」
そんな声が教室から聞こえてきた。
ガラガラガラ
先生「、、、お前ら、何やってんだ」
未衣「えーと、あの、、、」
藤介「授業したくないからって時計の針をガムテープで止めようとしてるんですよ」
先生「そうか、お前ら、先生はそんなに馬鹿じゃないぞ」
未衣、夜「すみませんでした!」

2/7/2024, 9:46:14 AM