宮平和実

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「鏡」

 鏡に映る自分の顔が好きではない。いつか、自分の顔が好きになるのだろうか?と私は思っていた。
 
 大学の食堂でデザート食べていたら君が、来た。
 「やあ!そのケーキ、美味しそうだね」
 ケーキを見て、キラキラ目を輝かせて君は言った。
「うん!美味しいよ」
私が言うと、
「私も食べようかな」と君は言った。
少し時間が経ち、君は、私と同じケーキを注文して私の隣に、座った。
 「ケーキ、美味しい!」
 君は、嬉しそうな顔をしていた。
 私はケーキを食べ終わり、その様子を見ていた。
「君の顔、好きだなー。他にも好きなところはあるよ」
 私はボソッと言う。
「ありがとう。私は、君の顔が好きだよ。性格とか色々、好きなところはあるけど」
「えっ?私、自分の顔が好きじゃないけど」
「そうなの?童顔で可愛らしい顔だと思うよ」
「本当?君にそういってもらえて少し、嬉しい」
「うん」
 君と話していて考え方が変わる事があるんだなと私は思った。
 その日、鏡で自分の顔を見た。
 君が、言ってくれた事を思い出していた。
 少しずつ、ポジティブに自分の顔を好きなるかもしれないと私は思った。


8/18/2024, 1:21:55 PM