美歩

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『花と水と光の話』

私は知りすぎて
どうすればいいかわからない

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この世界は
命を芽吹かせかる温かい季節
激しい暑さに悩まさられる季節
木々は色付き実りのある季節
寒さを耐え凌がなければならない季節が巡る

そよ風が『大人になると褒めてもらえる』と
教えてくれたのに私はまだ
花瓶に刺さった自分を知らないままだ。

元々は、半日程木陰に家族と咲く赤色の花。
いつからかな?外の世界に目を向けるように
なったのは…?向けては閉じ向けては閉じを
繰り返していたある日。
私は見たことのない景色の場所へと来ていた。


でも、ここは温かい。寒さを皆で
耐え凌いだ後の陽気な時間が大好きだった。
おかしな点は、隣人の友人がいないのと、
切断された足と、今までとは違うご飯の味。

燃える雲は遠く、移ろう色は渋く染まる。





………






赤色の私と家族は、薄紫色の姿になった。



『赤だから良かったのに薄紫になったじゃん』



きっと、私の声なんて届かないと思っていた
世界は広く、見たこともないものがご飯をくれて、
眠くなる前までお日様が浴びられる。


温かい場所で暮らせて幸せでした。





あとがき
この花に良かれと思ってしていたご飯の提供
(水替え)が、正しかったのかと不安になる様
を書きたかったんです。

※ 一般的には、剪定後に色を変えることはない
と思います。日本の水道水は中性のため紫色に
移ろわせたくて!

2/12/2024, 8:20:43 PM