「姫よ、これはあなたへの贈り物です」
石作皇子はかぐや姫にリファのシャワーヘッドを
車持皇子はシャネルの新色アイシャドウを
右大臣阿倍御主人はディズニー40周年記念のダッフィーを
大納言大伴御行はSnowManのドームチケットを
中納言石上麻呂足は最新のiPhoneを持って、かぐや姫のもとへ馳せ参じました。
するとかぐや姫はとても悲しそうな顔をして
「受け取ることは出来ません。何故ならそれらは全て転売サイトで購入された物だからです」
と言いました。
五人の貴公子は転売品ではないことを証明出来ずにすごすごと帰っていきました。
次の日かぐや姫のもとへ帝がやって来て言いました。
「姫よ、これこそがあなたへの贈り物です。転売品ではありません」
そうして得意げに見せたのは、流行の形のオシャレなバッグです。
しかしそれはとあるブランドのデザインを模倣した偽物でした。
かぐや姫は再び悲しそうに顔を覆い、それを断りました。
そして部屋にこもり、月を眺めては泣くようになりました。
実はかぐや姫は月の住人で、とある罪を犯したせいで地球に送られてきたのです。
その罪とは転売と模倣品の販売でした。
1/22/2025, 11:49:25 AM