【閲覧注意】
胸くそ悪い表現アリ。
気色悪いモブが居ます。
悪い事は、しちゃあいけないよ。
良い子は絶対に真似しないでね。
【あなたは誰】
「あなたが息をしている限り、金輪際私たちに関わらないで。それが私たちの願いです。これが認められないのなら、都度あなたが何処で生きているのかを知りたい。あなたに出くわさないように、私たちは生きていかなければならないのだから。」
逃れられないのならば、逃げ切らなければならない。
何故、被害を被ったこちらが逃げおおせなければならないのかは、甚だ謎ではあるが。
そういう決まりだから、仕方がないのだ。
大切な家族に新しい家族が加わるかもしれない。
配偶者と呼ばれる立場のその人だと思っていた人物が、全く関係のないヤツだったと知らされた頃には、既に引き返せなくなっていた。
『グルーミング。』
そんな言葉があるとも知らず、疑いもせずに信じた自分が愚かで情けなく、声を上げることも出来なくなっていた。
その結果が、大切な家族とその配偶者を傷付けたのだ。
「ハジメマシテ。アナタのお姉さんとお付き合いさせていただいてマス。」
赤茶色の緩いウェーブがかかった髪の毛と色白の顔に散るそばかす。
「ジョーとか、ジェフと呼ばれてます。もっと早く、アナタに逢いたかった。遅くなって、ゴメンなさい。」
カタコトの日本語。とても優しい声で、青い瞳は湖の様に潤んでいた。
「トテモ後悔していマス。I'm so sorry.」
長い腕が広がって、すっぽりと包み込む。
「この人が、私の本当の恋人なの。きちんと紹介しなかった私の落ち度よ。2人は何も悪くない。」
肩越しに見えた姉は、初めて見る辛そうな表情をしていた。
「姉さん達の所為じゃないよ。俺が馬鹿だった。ごめんなさい。2人は、ちゃんと幸せになるって、約束して欲しい。」
2/20/2025, 12:15:39 AM