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目覚まし時計の鳴る音
  揺れる白いカーテンと冷たいすきま風

  指した日差しに目が眩む。僕は一息吐いてから伸び、下へ降りた。コーヒーを飲んでから僕の朝が始まる。家具の少なくなった僕の部屋。今日は残りの段ボールを運ぶだけだ。ピンポーンとインターホンが鳴る。宅配業者さんだ。続々と荷物が運び出されていき、新居のようになった部屋の壁に触れる。
 ふうっと一息吐いて、僕も荷物をまとめて家を出た。ふと振り返ってもいつもの白いカーテンはない。燦々と光る太陽に照らされ、僕は歩きだした。

10/12/2024, 9:52:09 AM