(執筆中…)
「真紀ちゃんの夢はなぁに?」
そう無邪気に姪っ子に聞かれ、頭がフリーズした。
私の夢ってなに?いつから夢を描かなくなったんだっけ?
「ちぃちゃんはアイドルになるの!」
大好きな水色のドレス風のワンピースの裾をふわっとなびかせ姪の千明は言った。良いね良いね!と返しながら、かつて私も同じようなことを言っていたなぁなんてぼんやり思い出していた。
小学校の頃だったか人気のアイドルグループがいて、親友とダンスの練習をしたり一番好きなメンバーの髪型を真似してみたりしていた。
中学生になってから大々的に新メンバー募集オーディションがあって、親友とどうするなんて話したけど、別世界のことのように話していた。だから、隣のクラスの子が応募したのだと聞いた時私は夢に生きることが出来ないのだと悟ってしまったように思う。
隣のクラスの子は第一次を通過したのかも分からないけど、結局新メンバーは知らない子になったけど、自分よりひとつ学年が下の子がいたこともショックだった。
それからも平凡な学生生活を送って、会社に入ってからもすこしの不満はあれどたまに同僚と愚痴を共有しながら美味しいお酒を飲んだりするような、なんてことない日常をすごしている。
「コンサートしたら真紀ちゃんも呼んであげるね!」
4/16/2024, 2:50:18 PM